カラクリCEOの日記

ビジネスサイドから見た最新テクノロジーについて考えていきます

AIを理解して自分のビジネスに実装する!初歩編

f:id:shimon-oda:20180521132228p:plain

 

お疲れ様です。AI(人工知能)的なテクノロジーを実際のビジネスに利用する際の観点をまとめておきたいと思ったのでブログを書きました。

前職から含めて3年ほど、深層学習をテーマにした提案活動やビジネス推進をしていて感じたことをまとめています。

機械学習などのテクノロジーを既に実務に活用されている方には当たり前のことばかりなので、これからどんどん活用したい・チャレンジしたいと思っている方に読んでいただけると嬉しいです。

前提

私はAIエンジニアではなく、ビジネスサイドの人間です。ビジネスオペレーション上の効率化や一部自動化などを実現するための提案活動や業務設計を実施する側の立場です。

機械学習の実装をゴリゴリやるという立場ではなく、テクノロジーを活用する・活用しないの判断含めての業務提案・実装を行なっています。

ですので、本記事はテクノロジーのそれぞれの詳細には触れていません。あくまで「テクノロジーはいまいちわからないが、AIはすごそうな感じなので、ビジネス実装のためのtipsが知りたい人」「自分のテクノロジーの知見をどのように活かせばもっと成果が出るのか迷っているようなAIエンジニア」の方に読んでいただけるといいなと思っています。

ビジネス現場から見たAI。よくある意見

基本的にビジネス現場でのAIに対する印象は下記のようなものが多いと感じています。

  • AIって何でもできるんでしょう?とにかく導入してみたい!
  • 現在のAIって何もできない。ブームで終わるだろう
  • よくわからない・・・けど自分の仕事が奪われる気がして不安

1点目についてはよくある「AIは魔法」という考えを持っている人のことです。これだけ色々なAIについての実例や記事が出ていても「AIは何でもできる!」と考えている人が一定数いるようです。少し減ってきたと感じますが・・・。

基本的に「AIは万能ではない」のは当然なので、営業先や社内にもし周りにこのような人がいる場合は、しっかりと説明してあげる必要があります。

期待値が上がりすぎている人にうまく説明するのは難しそうに感じますが・・・「AIって万能ではなくて、道具なので使い所と使い方次第ですよ!車もそうですよね。移動には便利ですけど、料理には使えないですよね」的な説明がわかりやすくていいと思います。

2点目の「AIは騒がれているだけで、ガラクタだ!」という意見。実際の実務には到底活かせない、もしくは導入するのに莫大な費用がかかるわりに効果が出ない、というネガティブな見方も結構多いです。

各業界のプロフェッショナルの方から「自分たちの業界には活用はまだまだ早い」という意見を聞くことも実際多いです。

これも「AIは魔法」の方と似ていて、テクノロジーに過度に失望しているケースかなと思います。この場合は「AIは道具なので、(当たり前ですが)使いどころを抑えれば、結構便利ですよ!」というような説明がいいかと思います。

実際にはこんなライトな一言では説得できないかと思いますがw、スタンスとしてはそのようなスタンスが望ましいと思っています。

3点目のよくわからない、1点目と2点目の中間で一般的な反応かなと思います。自分の目の前のタスクはAIに奪われてしまうものもあるかもしれませんが、うまく使いこなして新しく発生したタスクを楽しめばいい、という考えがいいかなと思います。

どの仕事がなくなって、どの仕事がなくならないのか、というのを予測をしたり単純に不安になったりする暇があったらどんどんテクノロジー側を使う側にまわるのが吉かと思います。

実際、私たちはカスタマーサポート向けのAIチャットボットを提供していますが、新しく下記のような仕事がどんどん産まれています。

  • 過去のお問い合わせのデータを分析してAI対応する部分とそうでない部分を切り分ける業務設計
  • AI部分における教師データ(お問い合わせパターン)の作成
  • チャットボットの回答としてふさわしい回答のクリエイティブ、編集
  • 日々、チャットボットで得られたデータの再分類と最適化 etc

上記は今まで普通に電話対応、メール対応のカスタマーサポートだけを実施していても発生しなかった仕事(タスク)です。

しかし、弊社のお客様でも、カスタマーサポートの実務経験がある方がこの新しい仕事(タスク)をどんどんこなしていっていただいています。

これらの業務自体もどんどん自動化されていくとは思いますが、その際はまた新しい仕事(タスク)が誕生すると思います。

実際のビジネスでAIを使うための超基礎

AIとは一体何なのか?

AIとは何でしょうか?定義は機械学習などのテクノロジー全般や、「強いAI」「弱いAI」などテクノロジーサイドの定義は色々と整理されています。

社団法人 人工知能学会によると、下記のように定義されています。

「人工知能」とは何だと思うでしょうか?まるで人間のようにふるまう機械を想像するのではないでしょうか?これは正しいとも,間違っているともいえます.なぜなら,人工知能の研究には二つの立場があるからです.一つは,人間の知能そのものをもつ機械を作ろうとする立場,もう一つは,人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場です(注1).そして,実際の研究のほとんどは後者の立場にたっています.ですので,人工知能の研究といっても,人間のような機械を作っているわけではありません.

【参照元】人工知能のやさしい説明「What's AI」(社団法人  人工知能学会)

www.ai-gakkai.or.jp

 

ですので、ざっくりというと「道具・ツール」です。AIと聞くと高尚な感じはしますが性能の良さげなツールである、という割り切りでいいと思います。(もちろん、テクノロジーの詳細を理解するか、周りに詳しい人がいないと実際は使いこなせないのですが、スタート地点の認識としては大事だと思っています)

今までの新しいテクノロジーと何が違うのか?というと「さほど変わらない」という理解でいいと思っています。未成熟=進化の途中のテクノロジーなので、どんどんよくなっていく過程にあるので技術の進歩を楽しみましょう。

70年代、80年代の世代の人しかわからないかもしれないですが、ゲームに例えると「ファイナルファンタジー4→7→10と、半年ごとにグラッフィックがアップデートされていく、ほど速い進化の真っ最中」という説明がわかりやすいと思います。 

イメージしやすいようにFF4とFF10のリンクを貼っておきます。

www.youtube.com

www.youtube.com

 

テクノロジーを過信せず、完全否定もせず

テクノロジー自体が高速で進化しています。なので、「今、現在、役に立たない」「精度が悪すぎる」などの問題が半年後に解決しているケースもあります。

私たちはメインでカスタマーサポートの一次対応(業界専門用語で「複雑度の低いお問い合わせ対応」のことを言います)の自動応答の仕組みを提供しています。その仕組みの一部に深層学習(ディープラーニング)を活用した部分がいて、その内容においても2017年では実装できなかった仕組みが今年実装され少し精度が上がる予定です(現在、鋭意実装中)。

 

【参考】Karakuriのサービスサイトはこちら

karakuri.ai

チャットボットの領域ですら進化のスピードが速いので、各業界それぞれの利用シーンにおいて様々な利用方法がこれからどんどん出てくると思います。

この辺りの肌感も、事例が出てくるとよりイメージも付きやすいので情報をキャッチアップしておくだけでも有益かなと思います。

AI系のニュースは下記でよくまとまっているのでたまに覗いてもいるといいと思います。

ainow.ai

当然、過信は禁物ですが「今は精度が低い。実装は不可能」と見切って情報のキャッチアップを止めるは避けたほうがいいと思います。

 

誰がAIを使うのか?

もう半分答えは出ていると思いまうが、AIを使うのは人間であり、まさにあなた自身であり、あなたが所属している会社、チームが使うものです。

「まずは使ってみる」「体験してみる」というのがいいと思っています。

実は誰でも使ってみることができる時代です。下記リンクのような農業の方も出てこられました。

business.nikkeibp.co.jp

もし、あなたが(奇跡的にw)カスタマーサポートの部門の方だった場合、我々のKarakuriに触れてもらえると嬉しいですw

そうでなくても割と簡単にAIの体験ができる仕組みが出てきているので自分の仕事の一部分に実装してみるのもいいと思います。

割と遊び感覚で利用できるものに下記のようなサービスがありますのでご参考までに。

dl.sony.com

dialogflow.com

 

自分で実装してみるのが億劫な場合には、AIぽさがわかりやすく滲み出ているサービスを体験することで色々と得られると思います。

下記のテスラ のオートパイロットはイメージしやすいかなと。現状のAIのレベルがどんな感じなのか、というのも理解しやすいかなと。

www.youtube.com

また、最近のGoogle I/O '18の動画も未来的です。レストランの予約、確かに面倒なので簡単にできると便利になりそうですよね。

www.youtube.com

その他にも、実際にAmazonGOを体験しにシアトルに行く方が私の周りでも増えています。動画で見るだけでなく実際に体験するとは雲泥の差らしいので余裕のある方はぜひ。(行ってみたい・・・・)

ある程度興味が出てきたら、オンライン講座などで勉強してみるとより深くわかます。最近は海外の大学の講座もオンラインで受講できますし、AIに特化したオンライン教育サービスも出てきているのでぜひ。

ビジネスサイドの方には下記がオススメです。

aidemy.net

 エンジニアの方には下記がオススメです。

diveintocode.jp

 

AIをビジネス実装する際に重要な視点

AI以外が大事

実際にAIをビジネスに活用する際に重要な視点とは何でしょうか。結論をいうと、AIや機械学習は手段なので、手段ありきで考えないことが重要です。

ビジネスにおいて、解決したい問題をどのような手段で解決するのか、その手法としてAIである必然性はあるのか、という視点を忘れないようにしましょう。

別にテクノロジーだけが全てではないですし、手段に取り憑かれないように。当たり前のことですが犯しやすい失敗ポイントなのでお忘れなく。

ビジネスの現場が大事

実施にAIを取り入れる際についても、テクノロジーだけわかっていてもどうしようもないです。やはり、そのビジネスの課題は、そのビジネスの現場に落ちているので、ビジネスドメインに詳しい人間がテクノロジーの知識をしっかり獲得して推進して行くのが一番いいと思います。

エンジニアリングなどの本当に専門的なパートは別の担当やパートナー会社に任せるとしても、プロジェクトリーダーはビジネスの現場の方がいいと思います。

弊社でもAIチャットボットの導入設計の際はお客様とかなり密にコミュニケーションを取ってデータを作っていますし、ビジネスドメイン側の人間も厚めに揃えています。

また、弊社でも全く初めてのビジネスドメインでお仕事をご一緒する際は、お客様の現場にAIエンジニアを送り込んでお客様の実務の隣で数日ただひたすらずっと観察だけし続けることもあります。

AIは道具です。本当にその道具が必要なのか。しっかり判断しましょう。

とはいえいざチャレンジすると見えてくるさまさまな課題

今までは色々とAIをビジネスに実装するための基本的な考え方の話でしたが、「いざ実装するぞ!」というフェーズになったら、都度、様々な課題が出てきます。

  • データの壁(データがない。データが汚れている。データにアクセスできない、、、などの問題)
  • 精度の壁(やってみたがいいが、全く精度がでない。でる気配がない問題)
  • 結果がでない壁(いつ結果が出るかわかならいものに挑み続ける、終わりのない感じでやりきれる?)
  • 社内説明の壁(りん議が通らない、途中でプロジェクトが頓挫する、など)

それらの個別の対応は、案件やプロジェクトの個別の状況・環境によって異なるのでここでは深掘りしませんが、下記の視点でしっかり計画を練るのがいいかなと思います。

  • AI、機械学習はデータが命。しかし、データはほぼ「ない」と思っていい。「社内のビッグデータを活用!」とかは危険。データの前処理をやればいいといえばいいのですが「ゴミ屋敷を新築並みにクリーンに清掃するレベル」に難易度高いので覚悟がいる。しっかり調査した方がいい。
  • AI、機械学習は精度が出ないケースが多い。つまりゴミのような役に立たないプロダクトが出来上がるリスクが常にあるので失敗を許容できるかを確認した方がいい
  • それって本当に「AI・機械学習と解く問題なの?」は常に意識する

この辺りを抑えて、「新たにデータがうまく溜まる仕組み」「外部データをうまく活用する仕組み」「AI・機械学習以外のテクノロジーや人間の作業を組み込んでトータルで結果が出せる仕組み」を意識すると結果が出やすいと思います。

余談ですが、このような仕組み=カラクリ、で変化を起こしたいという思いを込めて弊社の会社名はカラクリとしています。『今までにないカラクリで世の中を豊かに』が弊社のミッションです。

 

まとめ

繰り返しになりますがAIは魔法ではないですが、使い方次第で優秀な道具になるものです。

自分たちのビジネスにどう活かすかの回答は、実は現場のビジネスに携わってらっしゃる皆さまが見つけるポイントなのです。

道具の中身をある程度理解し、実際に使ってみて試行錯誤するのが「AIの楽しい使い方」かと思います

最後に弊社カラクリでは、「新しい仕組み=カラクリで世の中をもっと豊かにしたい!」というマインドの方を、ビジネスサイド、エンジニアサイド、どちらでも絶賛募集中ですので興味ある方はぜひお問い合わせください。

www.karakuri.ai